このページでは、日本人とアメリカ人が国際結婚する際の手順や必要書類、アメリカ独特の注意点を説明していきます。
はじめに
アメリカは州が集まった合衆国なので州ごとに独自の法律を制定する権限を持っています。結婚可能年齢は50州のうち48州で男女ともに18歳です。残りの2州(ミシシッピ州とネブラスカ州)では、男女ともに17歳以上で結婚が認められています。また、婚姻適齢に達していなくても州によっては父母の同意や裁判所の許可を受ければ結婚できるところもあります。
米国のどの州法でも再婚禁止期間の規定はありません。しかし、日本では女性は離婚後100日間の再婚禁止期間があり、この規定はアメリカ人との結婚にも適用されます。
なお、ほとんどの州は教会での挙式をすることを結婚成立の必要条件としています。
日本で先に結婚手続きをする場合
日本のアメリカ大使館・領事館で婚姻要件具備証明書を取得します。アメリカ大使館に予約を入れ、パスポートを持参の上、アメリカ人のご本人が領事の面前でサインをする必要があります日本人がアメリカ大使館へ行く必要はありません)。即日で交付され、公証手数料は50ドルです。婚姻要件具備証明書の有効期限は3ヶ月です。
市区町村によって必要書類が違うことが多々ありますので、必ず事前に役所でご確認ください。
(1)アメリカ人が準備するもの
- 婚姻要件具備証明書 + 日本語訳
- パスポート
(2)日本人が準備するもの
- 婚姻届
- 戸籍謄本
日本の法律に則った婚姻はアメリカでも有効です。そのため、アメリカ大使館へ報告的届出をする必要はありません。
在留資格を取得するならば相手国の発行する結婚証明書の提出が必要です。しかし、日本で婚姻届を提出した場合にはアメリカ大使館やアメリカの役所は結婚証明書を発行しません。この場合は日本の役所が発行する婚姻届受理証明書を使います。
アメリカで先に結婚手続きをする場合
アメリカで先に結婚手続きをする場合は州によって規定や要件が異なりますので、最新の情報を確認することをおすすめします。基本的には 1.結婚許可証(Marriage License)を取得 2.結婚式 3.役所へ報告 という流れです。
日本の法務局で取得します。日本の外務省の認証やアメリカ大使館での認証を求められる場合があります。認証等の要・不要は提出先にお尋ねください。発行は翌営業日以降です。
- 申請書
- 戸籍謄本
- 写真付きの身分証明書(運転免許証やパスポート)
(1)アメリカ人が準備するもの
- 出生証明書
(2)日本人が準備するもの
- 婚姻要件具備証明書
- 戸籍謄本
教会の神父・牧師、裁判官など資格のある司祭者のもとで結婚式を行い、夫婦で結婚の宣誓します。Marriage Licenseに司祭者の署名をしてもらいます。
署名入りのMarriage Licenseを最初にMarriage Licenseを取得した役所に提出し、婚姻証明書(Marriage Certificate)を発行してもらいます。
- 婚姻届 2~3通
- 婚姻証明書(Marriage Certificate)+ 日本語訳
- 日本人配偶者のパスポート 提示
- 日本人配偶者の戸籍謄本(抄本)
- 米国での滞在を証する書類 提示
- 現住所を証する書類 提示
- アメリカ人配偶者の国籍を証する書類(パスポートや出生証明書)+ 日本語訳
在留資格申請
夫婦で日本で居住するならば、アメリカ人配偶者に在留資格が必要です。夫婦両国での婚姻手続きが完了した後に出入国在留管理局へ申請することができます。日本人と結婚した場合の在留資格は「日本人の配偶者等」です(ただし、他の在留資格、例えば就労ビザの要件を満たしているならば、それらの在留資格で在留することも可能です)。アメリカから呼び寄せる場合は在留資格認定証明書交付申請、国内にいるアメリカ人配偶者の在留資格を変える場合には在留資格変更許可申請をします。
在留資格の申請は当事務所の得意とするところですので、お気軽にご相談ください。